Thursday, November 13, 2025 6:25 AM

GM、部品メーカーに中国からのサプライチェーン撤退を要請

 GMは数千社のサプライヤーに対し、中国からの部品供給をサプライチェーンから排除するよう指示したと、ロイターが報じた。事情に詳しい4人の関係者が明らかにした。

 GMは、最終的にはサプライチェーンを中国から完全に撤退させることを目標としている。一部のサプライヤーには、中国調達関係を解消する期限を2027年と設定している。これまで中国は自動車部品の圧倒的な最大供給源だった。

 GM は2024年後半に一部のサプライヤーに中国からの撤退指示を出していたが、米中貿易戦争が激化したこの春、緊急性を帯びた。

 トランプ米大統領による関税の適用と解除の繰り返し、希土類の供給不足やコンピューターチップの不足に対する業界のパニックにより、GMは、部品や原材料の重要な供給源であった中国との長い間の関係を再考している。

 既にGMとサプライヤーは、トランプ大統領の投資と雇用創出の要請に応え、米国工場の拡大に向けた初期段階の措置を講じている。GMは、米中対立が長期的になることを感じ取っており、数十年の中国との結びつきを解消する動きに踏み切った。

 関係筋によれば、GMは北米地域で生産される車両の部品を北米工場から調達することを優先するが、中国以外の非米国供給ラインには門戸を開いている。一方、ロシアやベネズエラなど、中国と同様に国家安全保障上の懸念から米国の貿易制限対象となっている他の数カ国は調達対象には含まれない。

 GMは既に、電池材料や半導体チップの中国依存脱却において最も積極的な自動車メーカーの一つだ。例えば、米系レアアース企業と提携し、将来の電気自動車用電池材料に向けネバダ州のリチウム鉱山に投資している。今回の取り組みはより広範で、より基礎的な部品・材料を対象としている。