Friday, November 14, 2025 6:13 AM
シェフラー、北米でピックアップ用インバーター100万台受注
独シェフラー(Schaeffler)は、北米市場にプラグインハイブリッド(PHV)ピックアップトラック用デュアルインバーターを供給する大口契約を獲得した。発注元の自動車メーカーは不明。
オートモーティブ・ワールドによると、シェフラーはインバーター生産を2027年末までに開始する予定で、契約期間中の供給総数は約100万基の見込み。これで同社は電動パワートレイン分野で協業する大手自動車メーカーを1社増やしたことになる。
シェフラーのデュアルインバーターは、補助系統用の電動ユニットを制御すると同時に、出力200キロワット(kW)を超える電動モーター用のトラクションインバーターとしても機能する。
ピックアップトラックは北米で特に人気の高い車両セグメント。同社のコンポーネントはイリノイ州ディアパークの拠点でピックアップ専用に設計された。システムには提携する半導体大手オンセミ(onsemi、アリゾナ州)のSiC(シリコンカーバイド、炭化ケイ素)技術が使われており、PHVの電動走行における航続距離延長に貢献する。
トラクションインバーターにはオンセミ製「EliteSiC」MOSFETが使用され、高速スイッチングを最小限の電力損失で実現。一方、スタータージェネレーター用インバーターには、従来型のシリコンIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)が採用されている。