Tuesday, November 21, 2023 5:53 AM

ファクトリアル、MA州に米最大の固体電池工場開設

 全固体電池開発のファクトリアル(Factorial、マサチューセッツ州)は、ボストン郊外のメスエンに電池製造拠点を新設した。

 エレクトリック・カーズ・リポートによると、最新鋭の電池工場は、ファクトリアルの電気自動車(EV)用固体電池の生産規模を拡大するための重要なステップとなる。シユー・ファンCEOは「当社はこの施設により、自動車関連パートナーのニーズを満たす電池を製造し、固体電池の商業化を進められる。米国企業として、EV用電池製造の国内製造に貢献したい」と話している。

 ファクトリアルは、研究開発(R&D)のための新施設と本社を中心にボストン広域圏で事業展開しており、自動車関連企業向けの固体電池生産を目指している。新しい工場には5000万ドルを投じており、150人以上を雇用する見込み。

 工場には最終的に生産能力200メガワット時(MWh)の組立ラインができる予定で、これは全固体電池の組立ラインでは国内最大となる見込み。

 ファクトリアルの会長でパナソニック・コーポレーション・オブ・ノース・アメリカの前会長兼CEOだったジョー・テイラー氏は「自動車メーカーは優遇措置の対象となるEVやハイブリッド車(HV)を生産したいため、国産電池の需要は高い。新施設では、自動車用の固体電池を量産前のスピードと数量で製造し、大量生産への明確な道筋を示して規模の経済を達成する」と話している。

 ファクトリアル独自のFEST(ファクトリアル電解質システム技術)電池は、リチウムイオン電池に比べてエネルギー密度が最大50%高いことで知られる。