Wednesday, July 10, 2024 6:57 AM

NASCAR、レース用EVのプロトタイプ発表

 ストックカーレース運営大手NASCAR(ナスカー)は、スイスの重電大手ABBと電動化に関する契約を交わし、完全電動レース車両のプロトタイプを公開した。

 ロイターによると、NASCARは、2035年までに事業で排出する二酸化炭素(CO2)の実質ゼロ化を目指して持続可能性目標の達成に取り組んでいる。サステイナビリティー責任者のライリー・ネルソン氏は「プロトタイプ車両は、新技術を追求するためのデモカー(展示車両)として製作されており、EVレースを開催する計画はない」と説明した。

 ノーブランドのEVプロトタイプは、NASCARとパートナー企業のシボレー、フォード、トヨタが共同開発し、NASCAR所属のエンジニアが製作した。NASCARを象徴する大出力、大排気音のマッスルカーとは対照的だが、サーキットでテストされたEVはレース車両としての性能を備えており、3個の電気モーターで最高出力は1000キロワット(kW)に達する。馬力換算で約1340hpと、現行の内燃エンジン「Next Gen」の2倍に相当する。

 外観はクロスオーバー車のデモカーは、6日に開催されたNASCARの「シカゴ・ストリート・レース」で発表された。ボディーには一般的なカーボンファイバーの代わりに持続可能なフラックス(亜麻)繊維複合材料が使われており、開発したスイスのビーコンプ(Bcomp)によると、この複合材はCO2排出量を最大85%削減するという。

 NASCARは23年、レース場やオフィスにおける100%再生可能エネルギーの使用や、施設周辺でのEV充電インフラ拡大といった取り組みを通じて事業の脱炭素化をさらに推進すると宣言。すでに電気自動車(EV)のレース「フォーミュラE」に関与しているABBとの提携は、こうした目標を支える意味があるという。