Thursday, July 18, 2024 7:00 AM

超音波でAVの安全性を向上〜英クランフィールド大など共同研究

 英クランフィールド大学のエンジニアらは、超音波を使った自動運転車(AV)向けセンシング技術を開発するため、自律移動ロボット開発のベネデックス・ロボティクス(Benedex Robotics、英国)および超音波センサー開発のカルヨ(Calyo、同)と提携している。

 アセンブリー・マガジンによると、三者のプロジェクト「Driven By Sound」の目的は、最も厳しい環境条件下でも効果的に機能する、3D(三次元)超音波に基づく安全センシング・プラットフォームの開発にある。この新技術により、AVは周囲の状況を瞬時に3D検知できるようになり、既存のセンシングシステムや安全検知システムを補完して、安全性と信頼性を高められる。

 プロジェクトでは、カルヨの3D超音波センサー技術「Calyo Pulse」、ベネデックスの安全プラットフォームに関する専門知識、およびクランフィールド大学のAVの統合やテストに関する経験を組み合わせる。最終製品は、AVの安全性を高めるための重要な冗長機構として機能し、車を最小限のリスクで稼働させ、故障時や厳しい道路状況が発生した場合に安全に停止できるようにする。

 ベネデックス・ロボティクスのスニール・ベネデクCEOは「機能安全の追加階層を組み込むことで、業界に変革をもたらすイノベーションを導入している。この技術はコスト効率が高く、実装が容易で、アクセスしやすく安全な自律移動の基盤を確立する」と述べた。

 研究チームは、「Driven By Sound」プロジェクトを2025年上半期に終了し、クランフィールド大学のMUEAVI実験場でこの技術を搭載したプロトタイプ車両の実演走行を行う予定だ。