Thursday, October 10, 2024 7:04 AM

日産、EV双方向充電の合弁事業チャージスケープに出資

 日産は、BMWとフォード、米国ホンダが9月に北米で立ち上げた電気自動車(EV)と電力系統(グリッド)の双方向充電(V2G)を実現する合弁事業チャージスケープに出資する。

 グリーンカー・コングレスによると、日産は手続きが完了すればチャージスケープへの出資率が3社と同じ25%となる。

 米国とカナダのEVドライバーが利用できるチャージスケープのソフトウェアは、ワイヤレスでEVに接続し、その時のグリッドの電力需要に合わせて電気の流れを管理する。需要が高い時間には、スマート充電(V1G)によって需要を一時的に抑制し、必要ならグリッドに給電する(V2G)こともできる。

 チャージスケープは、電力会社、自動車メーカー、およびその顧客に単一のプラットフォームを提供することで、EVとグリッドの統合の複雑さを軽減する。

 チャージスケープのプラットフォームに接続したEVドライバーは、電力需要の高い時間帯に一時的に充電を止めると金銭的な特典を得られ、最終的には車載電池に蓄えたエネルギーをグリッドに売ることもできる。これによりグリッド運営者は、グリッドへの過負が高まった時に、高価で二酸化炭素(CO2)排出量の多い発電所の使用を避けることができる。

 日産は米国で65万台以上のEV「リーフ」を販売している。リーフはグリッドに電力を戻す機能を備えた最初のEVの一つで、同社は世界中でEVの双方向充電機能に多額を投資している。

 チャージスケープは現在、カリフォルニアやテキサス州などでグリッドの補助電源として需要ピーク時の負荷を軽減する仮想発電所(VPP)を構築中。