Thursday, October 27, 2016 10:59 AM

衛星データも400ppm超え CO2濃度、温暖化懸念

 国立環境研究所と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は27日、温室効果ガス観測衛星「いぶき」の観測から推定した大気中の二酸化炭素(CO2)の年間平均濃度が、ことし初めて400ppmを超えたと発表した。

 世界気象機関(WMO)も24日に地上観測などに基づいて2015年の平均濃度が初めて400ppmを超えたと発表したが、これを衛星データで裏付けた形。過去に短期的または局地的に400ppmを超えることはあったが、常に高い水準になったことで地球温暖化がさらに進行する懸念が高まった。

 大気中のCO2濃度が420ppmを超えると深刻な温暖化影響が起きると考えられている。昨年誕生した温暖化対策の新枠組み「パリ協定」に基づき、各国の温室効果ガス削減策の一層の強化が求められる。(共同)