Friday, April 04, 2025 6:58 AM
オートニウム、EV向けに熱暴走防止材を開発
スイスの自動車用熱管理ソリューション大手オートニウム(Autoneum)は、電池容器内の防火機能と絶縁を提供する画期的な素材「Eファイバー(E-Fiber)」を発表した。
同社のプレスリリースによると、この素材は極度の高温、圧力、摩耗に耐えられるため、電池が過熱して発火した場合でも乗員の安全性を大幅に高められる。また、複合材料でできているため市販されている天然鉱物マイカ(雲母)を使った多くの競合品よりもかなり軽量で、機械的強度も高く、コスト効率も高い。
リチウムイオン電池を搭載するEVが世界中で急増する中、自動車メーカーにとっては、電池パックの安全性を確保し、火災事故のリスクを最小限に抑えることが重要な課題になっている。電池が急速に発熱して制御不能となり、最悪の場合発火または爆発する、いわゆる熱暴走が起きた場合、防炎シールドなどの防火材や部品は乗員を守る最も効果的な方法の一つとなる。
Eファイバーは繊維でできており成形が可能なため、電池を覆う機能と設計の柔軟性にも優れ、複雑な立体形状の部品を製造でき、高温ガスを電池から遠ざける機能を加えることもできる。強化繊維と樹脂からなる複合材料を1〜2ミリの薄い層に成形したEファイバーは、最大1400℃の耐熱性と高い機械的強度によって、高温だけでなく熱粒子による摩耗やガス圧に対する製品の耐性も大幅に向上させている。
さらにEファイバーは、電気システムのショート防止と熱安全性に必要な部品の非導電性と絶縁性も提供する。電池セル(単体)と収納カバーまたは車両フロアの間にEファイバーを取り付けることで、熱暴走が起きた場合の乗員の安全性向上に大きく貢献でき、責任ある調達という点でも法令順守に全くリスクがない。すでに電池テストで性能が検証されており、現在欧州のさまざまな顧客と開発前の段階にある。