Thursday, May 08, 2025 7:36 AM

ニューロ、1億ドル超を調達〜評価額60億ドルを確保

 自動運転車(AV)開発のニューロ(Nuro、カリフォルニア州マウンテンビュー)は、シリーズE資金調達ラウンドで1億600万ドルを調達した。2027年までの米国内外での事業拡大に役立てる。

 ブルームバーグによると、今回の資金調達には、Tロウ・プライス、フィデリティ・マネジメント・アンド・リサーチ、タイガー・グローバル・マネジメント、グレイロック・パートナーズ、XN LPなど既存の投資家も参加した。これで同社の評価額は60億ドルとなり、ソフトバンクグループやグーグルが参加した21年のラウンド後の86億ドルから低下した。

 ニューロはこれまで、資金の大幅な減少をコスト削減で乗り切ってきた。23年には、カスタムAVの製造と拡張から方向転換し、自動運転ソフトウェア開発に専念する方針を発表した。24年後半には再びビジネスモデルを転換し、自動車メーカーにソフトウェアのライセンス供与を行うと発表した。また、レイオフを複数回実施して従業員数を約700人にまで減らした。22年後半のピーク時には約1400人だった。

 ニューロは今のところ、商用化に向けた提携先となる自動車メーカーを発表していないが、ヒューストンおよびサンフランシスコ・ベイエリアの一部(マウンテンビュー、パロアルトを含む)で、トヨタ「プリウス」をベースとする小規模フリートと自社の配達ロボットを用いて自社技術をテストしている。

 22年に発表した配車サービス大手ウーバーとの10年間の食品配達パートナーシップは現在も有効で、ニューロは上記3市場の特定区域でプリウスを使った自動運転配達サービスを提供している。