Tuesday, July 22, 2025 7:23 AM

フロー、人員削減と工場閉鎖を発表

 自動車関税やEV市場が直面する障害が拡大する中、北米のEV充電ネットワーク大手フロー・サービシズUSA(Flo Services USA、本社カナダ)は、カナダと米国で80人を削減し、運営する3工場のうちカナダ・シャウィニガン工場(ケベック州)を8月末で閉鎖すると発表した。

 エレクトライブによると、2009年にケベックシティーで創業したフローは、21年にシャウィニガンに第2の工場を建設、22年には米ミシガン州で工場建設に着手した。カナダと米国の補助金に支えられた動きだったが、トランプ米政権は経済的支援を後退させているため、同社は厳しい状況陥っている。

 24年には1億3600万ドルの資金を調達したが、政治的支援の欠如とEV販売の不振によって同社はより慎重な路線に転換した。ルイ・トレンブレイ社長兼CEOは「この決定は複数の困難な現実を反映している。貿易摩擦、特に米国における政治的状況の変化、EVに対する一貫性の欠けた政策などで、長期的な戦略立案が極めて難しくなっている」と説明。当面は、ケベックシティーとミシガンの工場でEV充電機器の製造を継続する。

 CEOによると、この再編は事業の黒字化と持続可能な充電ネットワーク運営に向けた一歩で「私たちは電動モビリティーの未来を強く信じており、今後もこの重要な分野をリードし続けるために困難な決断を下した」と話している。