Friday, September 12, 2025 6:57 AM
ズークス、ラスベガスで一般向けロボタクシー始動
アマゾンの自動運転車(AV)開発部門ズークス(Zoox、カリフォルニア州)は、2年間にわたる公道試験を経て、ネバダ州ラスベガスでハンドルのないAVによる一般向けロボタクシー(自動運転タクシー)サービスを開始した。
APによると、ズークスは当初、同地で社員を対象にロボタクシーをテストしていたが、その後社員の友人や家族にも対象を広げ、今回はズークスのアプリを通じて誰でも利用できるようになった。リゾーツ・ワールド、ルクソール、ニューヨーク・ニューヨークの各ホテルなど5カ所の指定場所までの乗車が可能で、走行距離は最長で約3マイル、最大4人まで乗車できる。
数カ月間は、サービスの知名度を高めるため無料で乗車を提供する。今後有料化する場合の料金は、従来のタクシーやウーバー、リフトといった配車サービスと同程度になる予定だという。
ズークスが無料サービスを提供できるのは、資金が潤沢な親会社アマゾンによるところが大きい。時価総額2.5兆ドルのIT大手アマゾンは、テクノロジー分野での足場を築く取り組みの一つとして2020年、12億ドルでズークスを買収した。ラスベガス市場への参入は、ロボタクシー分野で先行するアルファベット傘下ウェイモに追いつくための第一歩になる。
ウェイモはすでにサンフランシスコ市ベイエリア、ロサンゼルス、アリゾナ州フェニックス、ジョージア州アトランタ、テキサス州オースティンで運転手なしの配車サービスを展開している。
一方、後発のEV大手テスラはテキサスでロボタクシーのテスト段階にあり、イーロン・マスクCEOが過去10年間宣伝してきたものの、サービスはまだ本格始動していない。
ウェイモが従来型自動車メーカーの車両に自社の自動運転技術を後付けしているのに対し、ズークスは加州ヘイワードの旧バス工場で独自デザインのロボタクシーを製造している。