Monday, August 25, 2025 7:08 AM

ホンダとヘルムAI、量産車向けADASを共同開発

 ホンダと人工知能(AI)を使った自動運転ソフトウェア開発のヘルムAI(Helm.ai、カリフォルニア州)は、複数年にわたる共同開発契約を結んだ。両社は協業を通じて、ホンダの「Navigate on Autopilot(NOA)」システムなど次世代自動運転機能の開発を加速させる。

 グローバルデータによると、両社のパートナーシップは、消費者向け量産車の先進運転支援システム(ADAS)を中心に、ヘルムAIのフルスタック型リアルタイムAIソフトウェアと、大規模な自動ラベリングおよび生成シミュレーションの基盤モデルを活用して開発と検証を行う。

 ヘルムAIは、高速道路および都市部での自動運転に向けた自社製品群を提供する予定で、これには認識スタック「Helm.ai Vision」、視覚ベースのリアルタイム経路予測AI「Helm.ai Driver」、さらに生成シミュレーション・モデル「VidGen-2」「GenSim-1」「GenSim-2」「WorldGen-1」が含まれる。

 ヘルムAIの「Deep Teaching」テクノロジーによって実現されるこれらのリアルタイムAIシステムおよびオフライン基盤モデルは、大規模で多様なマルチモーダル・データセットで事前学習されており、安全性・信頼性・拡張性のある導入に向け、ホンダの仕様に合わせてさらに最適化される。

 ホンダのNOAシステムは、車の周りの環境認識から意思決定、車両の作動までを一括制御するエンド・ツー・エンド(E2E)のAIアーキテクチャーを活用している。ドライバーの常時監視を必要とする部分自動運転システムとして設計されており、高速道路および複雑な都市部での運転を支援する。

 ホンダはこのE2E技術を幅広い車種へ展開する予定で、一般道と高速道路を問わず、目的地までの全行程でアクセルとステアリングの操作を高度に支援するシステムを開発している。量産化は2027年以降を予定している。