Wednesday, August 27, 2025 7:07 AM

タイヤに植物由来シリカなど使用〜コンチネンタル、持続可能性を向上

 ドイツのコンチネンタルは、タイヤ生産に占める再生可能・リサイクル素材の割合を24年の平均26%から25年にはさらに2-3ポイント引き上げ、30年までに40%以上にすることを目標にしている。

 タイヤ・テクノロジーによると、タイヤの原材料で大きな割合を占めるカーボンブラック(炭素主体の微粒子)とシリカ(二酸化ケイ素)の持続可能性を高めることで、目標達成を目指す。

 コンチネンタルはタイヤ製品全体でシリカの使用量を増やしている。資源消費を削減する目的で、従来原料である石英砂の代わりに環境に優しいもみ殻から得られるシリカを使う。バイオマス由来のシリカはイタリアのソルベイ(Solvay)などが製造しており、従来の製造法よりもエネルギー効率が高く循環経済にも貢献する。

 同社は用途に応じて約12種類のカーボンブラックを使っており、原材料に関して三つの代替手段を採用している。一つは、製紙業界の副産物であるトール油などのバイオ系原料を使った生産。二つ目は、廃タイヤの分解油(パイロリシスオイル)といったリサイクル原料を使う方法。三つ目は、熱分解技術で廃タイヤから直接カーボンブラックを回収する方法で、廃タイヤの再加工専門業者パイラム・イノベーションズ(Pyrum Innovations、ドイツ)との提携で進めている。