Thursday, August 28, 2025 7:05 AM
ノルマ、米自動車メーカーからEVコネクター大量受注
ドイツの自動車部品大手ノルマ・グループ(Norma Group)は、米国の自動車メーカーからコネクター製品「eM-Safe」の大口受注を獲得した。
エレクトライブによると、新しいEVモデルの電池熱管理システム向けに2027年から供給を開始し、34年までに年間最大9万台に装備される見通しで、契約額は約1400万ユーロに上る。生産はミシガン州セントクレアにあるノルマの工場で行い、そこから別のサプライヤーへ出荷される。
ノルマは顧客名を公表していないがフォードである可能性が高い。マーク・ウィルヘルムスCEOによると、この自動車メーカーとは長年の取引があり、これまでは内燃エンジン車向けに接続部品技術を供給してきたという。同社は声明文で「幅広い顧客層に電動モビリティーを拡大するため、新しいEVプラットフォームはコスト効率の高いEVになる」とも説明している。
フォードのジム・ファーリーCEOは8月中旬、よく似た言葉の「フォード・ユニバーサルEVプラットフォーム」を発表した。新プラットフォームでは、3万ドルからという従来よりも価格の低い中型電動ピックアップトラックを27年から提供する計画で、新しい顧客層へのアプローチを図るという。
「eM-Safe」はEV向けに設計されたコネクターで、冷却液の一貫した圧力レベルを維持するために流体力学的に最適な形状を備えている。2個のシーリング用Oリングによって冗長性を確保し、漏れを防ぐため組立工程では差し込み管が正しい位置で確実に接続されている場合にのみロックされる「ポカヨケ(誤り防止、日本語由来)」機能を導入してうっかりミスをなくすことで、さらに安全性を高めている。
このコネクターは米国自動車技術者協会(SAE)の規格に準拠し、国際的な自動車メーカーにも適合する仕様となっている。