Wednesday, June 29, 2016 10:32 AM

沖縄米軍、文化財調査拒否 15年の補足協定、妨げに

 在沖縄米海兵隊が昨年、沖縄県教育委員会による米軍普天間飛行場(宜野湾市)内での文化財調査を拒んでいたことが29日、県教委などへの取材で分かった。飛行場の返還時期が見通せない中で、日米が昨年9月に結んだ環境補足協定が、日本側の立ち入りを認める時期を「返還までの期間が7カ月を切った時点から」としているためだ。

 米軍基地の管理・運用を定める日米地位協定の「事実上の改定」と政権がアピールする補足協定が、これまで認められた調査の妨げになった格好。補足協定に基づく米軍の調査拒否に、地元から「結果的に改悪になっている」(翁長雄志知事)と反発の声が上がっている。

 県教委は昨年3月、飛行場内で1999年から続けている文化財調査の継続許可を、海兵隊に申請。だが許可が下りず、11月に問い合わせると「補足協定に基づいてほしい」と回答があったという。県教委は、米側に許可を働き掛けるよう、日本政府に求める方針。(共同)