Wednesday, November 02, 2016 1:33 PM

屋久島でまた新種発見 光合成せず育つラン

 鹿児島県の屋久島で、光合成をせず、根に共生するキノコやカビなどの菌から栄養をもらう「菌従属栄養植物」の一種であるラン科の新種が見つかり、島内の地名にちなみ「タブガワムヨウラン」と名付けられた。神戸大大学院理学研究科の末次健司特命講師らが3日付の植物分類学の国際誌に発表した。

 屋久島では末次氏らが調査を続け、近年、菌従属栄養植物の複数の新種が見つかり、今年2月にも新種ヤクシマソウの発表があった。末次氏は「屋久島に豊かな生態系が残っている証し。森林伐採で環境が壊されないよう保護の必要がある」と訴えている。

 末次氏によると、今回の新種は昨年7月、屋久島東部の椨川の流域で地元の写真家山下大明氏が見つけ、末次氏らが花の内部の形から新種と断定した。(共同)