Wednesday, June 29, 2016 10:36 AM

離脱交渉、9月以降に 結束確認、英に義務要求

 欧州連合(EU)は28、29両日、EU離脱支持が多数となった英国民投票後初の首脳会議をブリュッセルで開いた。キャメロン英首相は28日、国民投票の結果を説明する一方、離脱の正式通知はしなかった。EU側は離脱交渉入りについて英国で次期首相が決まる見通しの9月以降への先送りを事実上受け入れた。

 EUのトゥスク大統領は29日、首脳会議後の記者会見で、英国を除くEU加盟27カ国は結束を保ち、緊密に協力する決意だと表明し、英国が将来、EUの「密接なパートナーとなるよう望む」と述べた。ただし「(EUの)単一市場に参加するには、移動の自由の原則を受け入れる必要がある」と市場参加には義務が伴うと強調し、英国との交渉には厳しい立場で臨む姿勢を示した。

 離脱を決めた歴史的国民投票から30日で1週間。29日の首脳会議は非公式な位置付けだが、英国抜きのEUの枠組みが始動した。(共同)