Wednesday, November 09, 2016 10:29 AM

クジラ捕獲314頭に増加 北西太平洋の新調査捕鯨

 政府は9日、北西太平洋でミンククジラとイワシクジラを年間計314頭捕獲する新たな調査捕鯨計画案をまとめ、国際捕鯨委員会(IWC)の科学委員会に提出したと発表した。現在より約100頭増やし、2017年度から実施する。商業捕鯨再開に向け、資源に影響を与えない捕獲枠を算出するのが目的。ただ、オーストラリアなど反捕鯨国が反発を強めそうだ。

 北西太平洋での調査捕鯨は沖合のほか、沿岸2カ所(北海道釧路市釧路沖、宮城県石巻市鮎川沖)で実施。既存計画の捕獲頭数は計380頭だったが、南極海での調査捕鯨停止を命じた国際司法裁判所(ICJ)の判決を考慮し、14年度以降は217頭に規模を縮小していた。

 新計画案ではICJ判決を踏まえ、調査期間を17年度から12年間とし、6年後に中間評価を行う。太平洋側の沿岸では従来の釧路沖と鮎川沖に限定せず、柔軟に範囲を決めるようにする。このほか、ほぼ未調査の北海道・網走沿岸海域でも調査する。(共同)