Monday, November 14, 2016 10:45 AM

首相「TPP厳しい状況」 APEC合わせ首脳会合

 安倍晋三首相は14日の参院環太平洋連携協定(TPP)特別委員会に出席し、大統領選のトランプ氏勝利でTPP発効が「大変厳しい状況になってきたことは率直に申し上げて認識している」と認めた。ただ「決して終わっていない」とも述べ、引き続き日本が早期発効を主導する考えを強調した。ペルーの首都リマで19日から開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に合わせ、TPP参加国による首脳会合を開催することが決まったことも明らかにした。

 首相は「米国が政権交代期にある今、わが国こそが早期発効を主導しなければならない」と指摘した。TPP首脳会合では「国内の手続きの早期完了に向けて努力するよう、そういう認識で一致したい」と強調した。

 17日に予定されるトランプ氏との会談では「自由貿易に対する私の考え方などについても話をしたい」と述べ、TPPを推進する日本の立場を説明し、理解を求める考えを示した。しかし「米国をとどめるために国益を削ることはない」とも明言し、再交渉の可能性は否定した。(共同)