Monday, November 14, 2016 12:35 PM

アトピー誘発の仕組み解明 大気汚染物質原因、東北大

 大気汚染物質によってかゆみの感覚神経を伸ばす体内のタンパク質が増え、アトピー性皮膚炎を引き起こす仕組みを東北大などの研究チームがマウス実験で突き止め、15日付の英科学誌電子版に発表した。

 アトピー性皮膚炎の患者は工業化に伴い増えることが世界各国で報告されているが、原因は分かっていなかった。現在は免疫抑制剤を皮膚に塗る対症療法が主な治療方法で、山本雅之教授(医化学)は「このタンパク質の働きを抑える物質を見つければ、新たな薬の開発が期待できる」と話している。

 チームは、すすなどに含まれる大気汚染物質と結合し活性化する「AhR」というタンパク質に着目。AhRを失わせたマウスと、正常なマウスの皮膚に、数週間にわたり大気汚染物質を塗って観察した。(共同)