Tuesday, November 15, 2016 4:54 PM

パリで朝鮮通信使展 平和的価値をPR

 江戸時代、朝鮮王朝が日本に送った外交使節「朝鮮通信使」の平和的な価値を絵巻、パネルなどを通じて広めようと、日韓の民間団体が主催する展覧会「朝鮮通信使〜日本と韓国の平和遺産」が15日、パリ日本文化会館で開幕し、有識者らが記念講演した。展覧会は18日まで。

 「朝鮮通信使」の関連資料について、日本の自治体などでつくる朝鮮通信使縁地連絡協議会と、韓国の釜山文化財団は今年3月、国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)の「世界の記憶」(世界記憶遺産)への登録を申請。両団体がパリの展覧会を主催した。

 協議会の松原一征理事長が「異文化共生の精神を世界に発信したい」とあいさつし、両国の研究者計3人が登壇した。日本側の学術委員を務める岡山大の倉地克直名誉教授は「両国間には多くの問題がわだかまっている。困難を克服し、友好関係を発展させるためには、通信使の歴史が示す『誠信』の心を広げることが大切だ」と述べた。(共同)