Friday, November 18, 2016 10:14 AM

内向き回避へ問われる結束 保護主義、大戦の一因に

 アジア太平洋経済協力会議(APEC)は20日に採択する首脳宣言で、貿易自由化の重要性を訴える。しかし、保護主義の台頭が第2次世界大戦の一因になった暗い過去がありながら、欧米は内向き志向を強めている。保護主義のまん延回避へ、APECの結束が問われる。

 1929年のニューヨーク市場での株価大暴落が引き金になった世界大恐慌を、各国は自国産業の保護で乗り越えようとした。その最たるものが、米議会で30年に成立したスムート・ホーリー法で、輸入品に高関税を課せるようにした。

 反発したフランスなどが相次いで報復措置を取ったことから、世界全体の貿易量が激減。恐慌が深刻化し、第2次世界大戦につながった。(共同)