Tuesday, November 29, 2016 10:30 AM

バレー会場結論は先送り ボート長沼断念、海の森に

 2020年東京五輪・パラリンピックの会場計画見直しで、国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委員会、東京都、政府の4者によるトップ級会合が29日、都内のホテルで開かれ、調整が難航しているバレーボール会場はクリスマスまで結論を先送りした。ボート、カヌー・スプリント会場は都が提示していた宮城県登米市の「長沼ボート場」を断念し、現計画の「海の森水上競技場」(都内臨海部)をコストを抑えて新設する。水泳も「五輪水泳センター」(江東区)を観客席を削減して建設することで決着した。

 会合は全て公開で実施され、冒頭で小池百合子都知事が3会場の計画について提案し、了承された。バレー会場は「有明アリーナ」(江東区)の新設か、既存の「横浜アリーナ」(横浜市)を使うかで、既存施設の活用を主張した小池知事と、組織委の森喜朗会長の意見が分かれた。

 ボート、カヌー・スプリント会場は費用や立地を理由に判断された。小池知事は長沼ボート場は五輪の事前合宿地として活用が可能との認識を示し、IOCのコーツ副会長も「長沼の活用を約束する」と述べた。「海の森」は仮設主体での整備費用は当初の491億円から298億円に削減可能とした。水泳会場は観客席を2万から1万5000席に減らし、大会後に規模を縮小する「減築」も取りやめるなどして683億円から514億円への削減を見込んだ。2会場の削減額は最大で362億円になる。(共同)