Wednesday, November 30, 2016 10:25 AM

原点回帰狙うカルテル組織 シェア縮小で影響力低下も

 石油輸出国機構(OPEC)は、原油の市場動向に応じて生産調整を繰り返し、価格決定権を握ってきた歴史を持つ。近年はシェア縮小に伴って影響力が低下し、生産高を加盟国に委ねてきたが、価格の調整役を担うカルテル組織への“原点回帰”で価格押し上げを狙う。

 ロイター通信の集計によると、OPECが1982〜2016年6月までに開いた計117回の定時、臨時総会のうち減産、増産で合意したのは計52回に上る。市場動向を細かく点検して需給の均衡を保ち、極端な価格変動を避けることを目指した。

 しかし、原油の世界生産量に占めるOPECのシェアはピーク時に5割を超えていたが、近年は4割強にとどまる。非加盟国の米国が新型原油シェールオイルで攻勢を強めたのに対抗し、シェアの確保を優先させた。(共同)