Tuesday, March 07, 2017 10:28 AM

入国規制が米旅行需要に影響〜不透明感で、中東行きも減少

 トランプ政権の入国制限をめぐる政策が不透明なことを受け、米国行きの飛行機予約が今後数カ月横ばいで推移する見込みとなっている。1日1600万件に上る主要国際便の予約情報を分析している英旅行業コンサルタントのフォワードキーズ(ForwardKeys)が発表した。

 ロイター通信によると、2017年1月にトランプ大統領がイスラム教徒の多い中東7カ国からの入国を禁止する大統領令に署名して以降、8日間で米国向けのフライト予約は6.5%減少した。裁判所がこの大統領令を差し止めた後はいったん回復したが、2月17日に新たな禁止令を出す方針が表明されると再び落ち込んだという。

 米国行きの国際線予約は、入国規制実施前は前年比で3.4%増加していたが、向こう3カ月間は0.4%減少している。

 また、入国規制は米国から中東行きのフライト予約にも影響を与えており、規制実施前の3週間は前年比で12%増加していたが、実施後の4週間には27%減少した。

 旅行検索サイトのカヤックによると、欧州から米国向けのフライト検索は米大統領選以降12%減少しているが、国民の旅行関連支出が多いドイツでは影響が見られず、米国旅行の予約検索は10%増えている。