Wednesday, March 08, 2017 10:26 AM

警官の身体装着型カメラ、顔の即時認証へ

 米国内各州では昨今、警官の身体装着型カメラ利用が主流になっている。それらのカメラは、公務執行中の問題に関する中立的「目撃者」として機能している。

 ただ、現在使われている警官用身体装着型カメラの大部分は未熟で、映像と音を記録するにすぎない。しかし、近い将来には先進技術が導入される見込みで、それによって逐次配信機能や顔認識機能が組み込まれる。

 ホット・ハードウェア誌によると、警察にとって技術導入は予算的に制約があるものの、現場状況における透明性の向上だけでなく、防犯対策の面でも効果があるという見込みのもと、高性能の身体装着型カメラの導入はさらに進む見通しだ。

 たとえば、問題発生時の状況記録ではなく単に巡回している場合でも、道行く人たちの顔を身体装着型カメラが自動認識することで、データベースに記録されている容疑者との即時照合によってその場で検知できる。それが凶暴犯罪の容疑者である場合には、当該警官が応援をただちに要請して対応できるようになる。

 「想定される応用法の一つは、身元が判明している警官殺し容疑者の捜索だ」とテイザー(Taser)のリック・スミスCEOは話す。

 護身用や警護用の高電圧銃器の製造で知られるテイザーは、人工知能技術によって顔を認識できるようにする警官用身体装着型カメラの市場競争で優位性を得るために、機械視覚技術の新興企業デクストロ(Dextro)を2017年はじめに買収している。

 ただ、プライバシー侵害の懸念はつきまとう。英国では、600万台のCCTV(closed-circuit television)カメラによって多くの市民が監視されている状態にあるが、人々はそれにすでに慣れている。しかし米国では、そういった監視状態に抵抗する市民は多い。

http://hothardware.com/news/future-police-body-cameras-will-livestream-and-recognize-your-face