Monday, June 05, 2017 11:08 AM
ウォルマート、従業員の職能訓練に仮想現実
ウォルマート(Walmart)は、従業員の職能訓練に仮想現実(virtual reality=VR)技術を活用する計画だ。同社はそれにともなって、従業員訓練用VRプラットフォーム開発の新興企業から協力を得る。
ベンチャービート誌によると、ウォルマートは、全米に200ヵ所ある従業員訓練施設「アカデミー」にフェイスブック傘下のオキュラス(Oculus)のVR端末「オキュラス・リフト(Oculus Rift)」とVR対応パソコンを導入し、専用のプラットフォームを2017年末までに実装する。
約15万人のウォルマート従業員らはそれらのアカデミー・センターにおいて、視野360度の動画を表示するオキュラス・リフトを使うことによってあらゆる状況を仮想体験し、職能訓練を受ける。
30秒から5分ほどの動画は、顧客対応から管理、ブラック・フライデイ(感謝祭翌日の金曜日で、年間を通してもっとも忙しい営業日)のような特殊な状況を含む数々の筋書きを再現する。
ウォルマートでは、アカデミー・センター群にVR訓練プラットフォームを実装するにあたって、ストライヴァー・ラブズ(Strivr Labs)という新興企業と提携する。
ウォルマートがVR訓練プラットフォームの導入を決めたきっかけは、VR端末を使ったアーカンソー大学フットボール部の練習を同社の幹部が見て、社員訓練に応用できると考えたため。そのVR練習プラットフォームを開発したのがストライヴァーだ。
ストライヴァーは、ダラス・カウボーイズを含むNFL(全米フットボール・リーグ)球団や、スタンフォード大学を含む大学フットボール部、デトロイト・ピストンズといったNBA(全米バスケットボール協会)球団、医科大学院の外科向けにVRを活用した練習プラットフォームを開発している。
また、PGA(米プロ・ゴルファー協会)がファン向けに提供しているPGAツアー360という仮想体験動画もストライヴァーによって開発された。