Monday, June 12, 2017 11:15 AM

イスラエル新興企業が生態系構築を主導

 ニューヨーク市はビッグ・データ分析技術会社の集積地の一つだが、その生態系構築を主導するのがイスラエルの新興企業であることはあまり知られていない。

 2009年にテルアビブで創業したオプティムーヴ(Optimove)も、ニューヨーク市を拠点とするデータ技術会社の一社だ。

 イスラエル21c誌によると、オプティムーヴのピニ・ヤクエル創業者兼CEOは、「イスラエル企業が事業を構築して拡大するためには、小さな国から外に出る必要がある。米国は世界最大のIT市場だ」と説明する。

 同社は現在、250以上のブランドにデータ解析サービスを提供している。

 一方、2010年創業のイスラエル企業サイセンス(Sisense)のCEOでビッグ・データ技術分野の権威として著名なアミール・オラッド氏は、イスラエル軍で諜報活動を担当する精鋭部隊「8200」を含め、軍関係機関から優秀な起業家が生まれていると指摘する。

 そのほか、ニューヨーク市のデータ解析およびビッグ・データ市場で最近台頭中のイスラエル企業には、リアルタイム・オーディエンス・データ企業のテイキー(Taykey)や、金融犯罪防止技術企業のナイス・アクティマイズ(NICE Actimize)、製品開発向けデータ解析サービス提供のシグナルズ・グループ(Signals Group)、医療用画像検査向け深層学習技術提供のズィーブラ・メディカル・ヴィジョン(Zebra Medical Vision)、コンテント発見プラットフォーム提供のタブーラ(Taboola)、アウトブレイン(Outbrain)が挙げられる。

 オラッドCEOは、サイバーセキュリティーから広告、医療、教育、フィンテックに至るまで、さまざまの業界のデータ解析分野でイスラエルの新興企業が今後も活躍し続け、ニューヨーク市におけるデータ技術の生態系を構成する重要さをさらに強めるだろう、と話している。

https://www.israel21c.org/israeli-data-startups-driving-ny-ecosystem/