Monday, June 19, 2017 10:32 AM

フェイスブック、人工知能でテロ対策強化

 2017年に入ってからだけでも600件近くのテロリスト攻撃がすでに起きた。自社サービスがテロリストらの活動に悪用されていると非難されるフェイスブック(Facebook)では、評判悪化を防ぐとともにテロ脅威対策として、人工知能技術を活用する方針を打ち出した。

 ホット・ハードウェア誌によると、同社の世界政策管理統括責任者モニカ・ビッカート氏とテロリズム対策統括責任者ブライアン・フィッシュマン氏は、「ソーシャル・メディアがテロリストらの活動場所になってはいけない」「われわれは、フェイスブックの安全性を維持することに非常に深刻に取り組んでいる」と述べ、具体策を示した。

 同社の対策は、テロリストらがインターネット上で使っている写真や動画と同じものがフェイスブック上に投稿されていないかどうかを人工知能基盤の画像認識ソフトウェアによって照合、特定して削除するというもの。

 フェイスブックはそれと同時に、テロリストの広報活動だと判断できる文章を検知する人工知能基盤のソフトウェアも開発中だ。

 ただ、自称イスラム国の過激派集団アイシス(ISIS)の兵士が旗と武器を持った写真が投稿された場合に、それがアイシスによる広報活動なのか、それとも報道媒体が掲載した報道写真なのかを判断することは人工知能にとって非常に難しいため、限界があることをフェイスブックでは認識している。

 同社はそのため、数多くのコンテント検査担当者を動員し、また、フェイスブック利用者たちからの通報制度も拡充して、該当投稿内容の特定と削除を継続的に強化する姿勢だ。

 似たような課題にはユーチューブやツイッターも直面している。ユーチューブでは18日に、機械学習ソフトウェアやコンテント検査担当者による問題(差別的、過激的、テロリズム助長)動画の特定と削除を大幅に強化する対策を発表している。

https://hothardware.com/news/facebook-to-combat-terrorism-with-artificial-intelligence?google_editors_picks=true