Wednesday, June 21, 2017 10:51 AM

IT求職サイトのダイス、機械学習で詐欺退治

 IT関連求職サイトのダイス(Dice)は、セキュリティー新興企業シミリティー(Simility)の機械学習技術を導入し、偽の求職活動や自己紹介詐称の量を5%未満に減らすことに成功した。

 シミリティーの詐欺対策プラットフォームは、グーグル(Google)で不正行為や広告詐欺対応を担当していた技術者が開発したもので、2016年5月に提供開始された。

 イーウィーク誌によると、ダイスは2016年に、大量の偽の履歴書や自己紹介詐称への対応に苦慮していた。求職活動の最大30%が虚偽内容であり、ダイスの求職者データベースは虚偽の申し込み書や履歴書で溢れていた。

 偽の求職者らの不正口座は組織的に作られており、キーワード検索で求職者を見つけて連絡してくる求人企業(顧客企業)に別の求職者が紹介されることも多発し、ダイスの口座が「おとり」として悪用されていた。

 そのほか、自社サービスの販促先探しのためにダイスの求職者データベースを利用するITソリューション企業もあった。

 そこでダイスは、シミリティーの技術を2016年9月に採用し、その6ヵ月後には不正行為を従来の5%未満に減らすことができた。

 現在、ダイスではいくつかの「検問所」でデータを収集してシミリティーに解析を依頼するほか、「制御所」を設けて、利用者らのステータス(状況)についてシミリティーの解析を求めている。

 シミリティーの技術は、オープン・ソース全文検索エンジンのエラスティックサーチ(Elasticsearch)を含む複数ツールを利用し、詐欺行為の検出を支援する機械学習プラットフォームだ。

 それを使うことで、利用企業や利用求職者らの典型的な利用行動様式と、不正行為の可能性を示す変則的行動を見分けることができる。

http://www.eweek.com/security/how-dice-uses-machine-learning-technology-to-reduce-recruiting-fraud