Wednesday, August 09, 2017 10:04 AM
人工知能技術、与信審査にも活用
銀行の融資業務の与信審査に際し、融資担当者ではなく人工知能による判断がますます重視されるようになると予想される。
デジタル・ジャーナル誌によると、銀行サービスは、デジタル技術の普及と顧客の期待の変化を受けて大きく変わりつつある。顧客は、支店訪問に限定されず、オンライン・バンキングをはじめとするさまざまの方法で銀行サービスを受けることを当然と考えるようになった。銀行側も、技術を活用することでコスト削減を目指している。
デジタル銀行サービスを充実させる取り組みの一環として、JPモルガン・チェイスは、契約書類や法務文書から必要な情報部分を抽出するためのプラットフォームを導入した。また、バンク・オブ・アメリカは仮想顧客対応機能を導入している。
JPモルガン・チェイスやバンク・オブ・アメリカの人工知能応用法は、しばらく前から報じられており、多くの銀行やそのほかの業界ですでに普及しつつある。そこに新たに加わる将来有望の応用法の一つが融資申請に関する与信審査だ。
それを実用化するには、専用のアルゴリズムを開発して、融資申し込み者が審査基準を満たしているかどうかを判断する必要がある。また、融資獲得資格があるとみなされた顧客に対して、返済期間や金利の諸条件を適切に決められる能力が必須となる。
現在、与信判断業務への人工知能技術活用が試験的に導入されているのは、学資ローンや住宅ローン、自動車ローンといった消費者向け融資で、商業融資や抵当融資での活用はその後になる見込みだ。