Wednesday, August 09, 2017 10:05 AM

カード債務残高が最多更新〜6月、1兆200億ドル

 連邦準備制度理事会(FRB)がまとめた6月の米消費者のクレジットカード債務残高は1兆200億ドルに達し、2008年の世界金融危機直前に記録した過去最高額を更新した。

 ブルームバーグ・ニュースによると、シティグループやJP・モルガン・チェイスなどの銀行は、低金利が長引く中で比較的利幅が大きいことから、債務残高を繰り越す可能性のあるカード保有者の取り込みを競い合っている。

 ただし、今回はそれほど悪い結果にはならない見通しだ。08年は住宅価格の下落が世界的な金融聞きを引き起こし、国内失業率が10%に向かった後、銀行はその後の2年間に1000億ドル以上のカード債務を不良債権として償却した。

 投資家は、17年2月にカード債務残高が1兆ドルを超えて以降、債務不履行(デフォルト)が増えるのではないかと懸念している。カード発行会社のキャピタルワン・ファイナンシャル、シンクロニー・ファイナンシャル、ディスカバー・ファイナンシャル・サービシズは、4〜6月期の償却率が前期から上昇したと報告している。