Friday, September 29, 2017 12:45 PM

アルセロール・ミタル、メキシコで10億ドル投資

 鉄鋼世界最大手アルセロール・ミタル(本社ルクセンブルク)は28日、北米事業を強化するため、今後3年間にメキシコで10億ドルを投資すると発表した。

 メキシコは同社の重要な生産拠点。 2017年上半期の北米3カ国(カナダ、米国、メキシコ)での生産高は120億ドル近く、輸出高は約110億ドルに上る。

 ロイター通信によると、ラクシュミ・ミタル会長兼CEOは南東部チアパス州でのイベントで「メキシコに今後3年で10億ドル投資すると発表することをうれしく思う。メキシコの急速に伸びる需要を満たすことができる」と語った。

 ペニャニエト大統領も出席したこのイベントでは、メキシコ南部の極貧地域にインフラ投資を誘致するため、政府が新しい経済特区を作ることが発表された。

 ミタルは投資を「すぐに始める」予定で、太平洋沿岸ラサロ・カルデナス港の生産施設と下流施設を新しくしてメキシコの消費者需要への対応を図る。

 この投資では、20年の完成時には扁平圧延鋼250万トンの生産が可能なホットストリップミルの建設も対象になる。同社は「新しい熱間圧延機が生産するコイルは、国内の自動車以外の一般産業界の顧客に供給されるだろう」と説明している。

 ミタルはメキシコ国内の3港で6つの生産施設を操業している。