Thursday, October 05, 2017 10:37 AM
UBS会長もビットコインに否定的
スイスの金融大手UBSのアクセル・ウェーバー会長は4日、仮想通貨ビットコインは通貨の最も重要な機能の一部を果たさないと述べた。仮想通貨については、これまでにも複数の銀行幹部が否定的な考えを表明している。
ロイター通信によると、ウェーバー氏はスイス金融研究所が主催する会議で「なぜビットコインに懐疑的なのかよく聞かれるが、これはおそらくドイツ連邦銀行(中央銀行)前総裁という私の経歴が理由だろう。通貨の重要な機能は決済手段であり、一般に受け入れられなければならず、価値の蓄えでなければならず、取引通貨でなければならない。 ビットコインは取引通貨でしかない」と話した。
ビットコインは、個人間で価値をやりとりでき、銀行や主流の金融システムを迂回して商品やサービスへの支払いを可能にするデジタル通貨。しかし米銀行大手JPモルガン・チェースのジェイミー・ダイモンCEOは9月、「ビットコインは詐欺」と批判し、取引した従業員を解雇すると言明している。
金融危機の後に台頭した仮想通貨は、テクノロジー信奉者や政府の金融政策に懐疑的なリバタリアン(自由至上主義者)、投機性に引かれる人々などから支持されている。
ウェーバー氏は、ビットコインを支えるブロックチェーン(分散型台帳)技術については肯定的な考えを示し、やがてはデジタル台帳の考え方が広く受け入れられるだろうと述べた。