Friday, January 26, 2018 10:57 AM

LG電子、洗濯機値上げへ〜セーフガード発動決定受け

 韓国LG電子は24日、米国で販売する大半の洗濯機を値上げすると発表した。米政府による家庭用大型洗濯機の緊急輸入制限(セーフガード)発動決定を受けた動き。

 ロイター通信によると、LGは小売業者にあてた文書で、縦型および前開き式洗濯機の大部分にセーフガードの影響が及ぶと説明。値上げの額については触れなかった。

 トランプ大統領は22日、連邦機関の国際貿易委員会(ITC)が輸入洗濯機を「国内メーカーに対する重大な打撃の実質的な原因」と認定したことを受けて、大型の輸入洗濯機や太陽電池パネルに厳重なセーフガードの発動を命じる文書に署名した。輸入制限は2月7日に発動される。

 LGはこのような動きを予期してテネシー州で洗濯機工場の建設を進めており、2018年末に操業を開始する計画。同じ韓国のサムスン電子も最近、サウスカロライナ州で洗濯機の生産を始めた。

 シカゴ近郊で1店舗だけ営業する家電量販大手アブト・エレクトロニクス(Abt Electronics、イリノイ州)のジョン・アブト共同社長は、追加関税はメーカーが負担すると見込んでおり、海外で製造された洗濯機の価格上昇は50ドル程度と予想する。「本当にLGの洗濯機が欲しければ、消費者はそれくらい払う。LGもサムスンも事態を予想していただろうし、米工場で生産する洗濯機が打撃を最小限に食い止めるだろう」

 アブト氏はまた「取引メーカーから受ける印象では、セーフガードは各社の総合的な業績には大きな影響は与えない」と話した。アブトでの洗濯機売り上げ上位はワールプール、ゼネラル・エレクトリック(GE)、サムスン、LGだという。