Friday, March 23, 2018 11:11 AM
人工知能で不動産投資意思決定を支援
人工知能技術が不動産業界にも進出し始めた。
イスラエル拠点の人工知能技術開発新興企業スカイラインAI(Skyline AI)は22日、不動産投資家らの投資物件選定や賃貸物件運営に関する意思決定を支援する機械学習システムを開発し、その技術プラットフォーム構築とデータ科学者の雇用増によって主要国向けに商業化を本格化させる計画を発表した。
スカイラインAIが同時に発表した総額300万ドルの投資獲得がその背景にある。投資したのは、シリコン・バレーの有力ベンチャー・キャピタル(VC)会社セコイア・キャピタル。今回の資金調達はシード・ラウンド(初期のさらに初期)。シードとしては異例の大型投資だ。
テッククランチ誌によると、2017年にテルアビブで起業されたスカイラインAIの技術は、不動産物件の将来価値を予想し市場動向を分析することで、投資対象の不動産物件を決める意思決定を支援するほか、賃貸物件について家賃をいつどれだけ上げるべきか、いつ改修すべきか、さらにはいつ売却すべきかといった助言を可能にする。
スカイラインAIは、不動産業界でもっとも包括的なデータセットを構築した、と話しており、それを活用して機械学習アルゴリズムを訓練するためにも優秀なデータ科学者らの採用を強化する計画だ。
同社では、130以上のデータ源から不動産データや不動産市場動向データを集め、過去50年間における個々のデータ資産に関する1万件以上の諸情報を分析し、どこのどのような物件の価値がどのような理由でどのように変動するかを人工知能によって予想する。