Monday, March 26, 2018 9:09 AM
音声認識機器利用者の3分の2は買い物に声を使わず
自然言語処理人工知能を基盤としたアマゾン・エコー(Amazon Echo)やグーグル・ホーム(Google Home)に代表される家庭用仮想執事端末(スマート・スピーカー)の普及によって、音声検索が消費者市場の開拓をさらに刺激するという期待が高まっているが、実際には、仮想執事端末を持つ消費者の75%は買い物するのに仮想執事端末を使っていないという実態が判明した。
マーケティング・ダイヴ誌によると、エピサーバー(Episerver)が実施した調査結果では、仮想執事端末の市場浸透は買い物を促進させるにはまだ不十分であり、また、音声指示によって買い物するという消費行動はまだ定着していない、と結論づけられた。
そのため、仮想執事端末による販促に期待した販促担当者や販促サービス業者らは現在、消費者の質問に答えるという商品情報の提供に仮想執事端末を活用することに重点を戻している。
ただ、ピザのように特定の消費者が特定の商品を繰り返して購入する市場は確立されつつある。
業界専門家らによると、仮想執事端末や拡張現実(AR)、仮想現実(VR)、モバイル端末の音声認識といった台頭技術を使った買い物市場が開花するには、消費者にとって記憶に残る決定的な利便性が実現しなければないらい。
ビザとペイペンメツ(PYMNTS)が実施した別の調査では、80%の消費者が接続機器経由での買い物に興味を持ち、80%以上は接続機器による買い物が時間と手間を省くと答え、75%はパソコンやスマートフォン、タブレット以外に少なくとも一つの接続機器(スマート腕時計や仮想執事端末)を持っていると回答した。
しかし、多くの消費者は、セキュリティー対策が不安視される接続端末から簡単に購入することにセキュリティーとプライバシーの懸念があることを最大の問題だと考えていることも調査で判明した。