Friday, November 09, 2018 9:05 AM
データ・センター設備をIoT化して遠隔監視
建物管理技術を提供するシュナイダー・エレクトリック(Schneider Electric)は、データ・センターの管理に特化したIoT(Internet of Things)ソリューション「エコストラクチャーITエキスパート(EcoStruxure IT Expert)」を欧州市場向けに投入した。
ビジネス・インサイダー誌によると、エコストラクチャーITエキスパートは、IoTに対応した電源や冷却装置といったデータ・センター設備資産をクラウド電算システムによって管理できるようにする。メーカーを問わずさまざまの装置に対応して可視性をもたらし、どこからでも遠隔監視できるようにするのが特徴だ。
データ・センター業界では、分散型のITシステムや通信網(接続網)の末端を含む複雑な環境を管理することが求められるようになっており、業務要件が複雑化している。エコストラクチャーITエキスパートは、統合的な実績データと通知機能を提供するほか、問題が生じる前に予防策や改善策を推奨できる。
「エコストラクチャーITエキスパートは、あらゆる環境で生成されるデータを使って、インテリジェントな基準(標準とみなされる水準)測定を行い、接続されたすべての機器類および設備に対する可視性をもたらす」と、シュナイダー・エレクトリックのデジタル・サービス&データ・センター・ソフトウェア担当副社長キム・ポヴルセン氏は説明している。
エコストラクチャーITエキスパートはクラウド型の有料購読モデル(従量課金制)で提供されるため、大小さまざまの規模のデータ・センター環境にあわせて容易に拡張したりサービスを更新したりできる。また、シュナイダー・エレクトリックの提携企業による24時間体制の監視サービスも追加できる。
エコストラクチャーITエキスパートは、同社が開発したIIoT(Industrial Internet of Things)プラットフォームのエコストラクチャーの一部と位置づけられる。エコストラクチャーはこれまでに1400社に導入され、管理資産数は14万件、それらが生成するデータ・ポイントは1日あたり3億件に上る。