Wednesday, November 21, 2018 8:45 AM
安川ソレクトリア、米国立研究所と共同研究
安川電機の米国子会社で太陽光発電用のインバーターを製造および販売するヤスカワ・ソレクトリア・ソーラー（Yaskawa Solectria Solar）は、米エネルギー省傘下の国立再生可能エネルギー研究所（NREL）のセキュリティー研究グループと通信暗号化技術の共同研究を開始した。
ソレクトリアの発表資料によると、NRELは、サンディア国立研究所と連携して、分散型エネルギー源の供給網に指示（司令）や制御信号を伝送する際に使われる安価な暗号化モジュールの開発に取り組んでいる。同モジュールを使うことで、通信の中継地点に悪質な攻撃者が侵入して信号が密かに改ざんされる脅威を抑制できるようになる。
ソレクトリアは、その通信暗号化技術を最適化するための研究に加わった。
「米国の送電網の安全性を確保することは非常に重要だ」「当社はNRELと協力して高度のサイバーセキュリティー手段を開発し、米国製のインバーター『XGIシリーズ』に搭載することを目指す」と、ソレクトリアの製品管理責任者マイルズ・ラッセル氏は説明している。
NRELは、再生可能エネルギー分野の研究&開発で世界的に知られる。同研究所の「エネルギー・セキュリティー&レジリエンス」プログラムでは、自然災害やサイバー攻撃から給電網を保護するために、エネルギー供給が断たれる状況やその影響を理解し、対策を強化することを目指している。
ヤスカワ・ソレクトリア・ソーラー（旧称：ソレクトリア・リニューワブルズ）は、安川電機の米国子会社ヤスカワ・アメリカによって2014年に買収された。米国のインバーター製造会社として大手の地位を築いており、14キロワットから750キロワットのインバーターのほか、太陽光発電装置を監視するウェブサイト上のシステムを提供している。