Monday, June 03, 2019 10:12 AM
DHL、ARスマートめがねの導入を拡大
物流サービス大手DHLグループ(DHL Group)の物流業務請け負い部門DHLサプライ・チェーン(DHL Supply Chain)は、グーグル(Google)が開発した拡張現実(AR)対応業務用スマートめがねの第2世代新製品「グーグル・グラス・エンタープライズ・エディション(Google Glass Enterprise Edition)」を倉庫従業員向けに導入する。
ディジラプト・ドット・アイオー誌によると、DHLサプライ・チェーンは、在庫から当該商品を探して取ってくる「ピッキング作業」と商品バーコード読み取り作業を、従来のように紙やスキャナーに頼らず、スマートめがねによってハンズフリー(手を使わないこと)で行えるようにする。同社は、何百台規模でスマートめがねを導入する計画だ。
同じDHLグループの国際宅配サービス会社DHLエクスプレス(DHL Express)でも、スマートめがねを近い将来に採用する計画だ。
業務用データ活用ソリューションおよび自動化特定ソリューション大手のズィーブラ・テクノロジーズ(Zebra Technologies、イリノイ州拠点)は、注文処理業者(配送センター、物流倉庫)における身体装着端末の利用率が、向こう10年間に44%から93%に急増すると予想する。また、米調査会社ガートナー(Gartner)は、企業のAR対応ヘッドマウント(頭部装着型)ディスプレイ導入率が2022年までに19%伸びると予想する。
DHLは、ARスマートめがねの導入試験と第1弾導入を2015年に開始し、ピッキング作業の迅速化によって配送センターでの労働生産性が15%上昇したと報告している。新型のグーグル・グラスでは物体認識機能が追加されたことから、DHLは生産性の一層の向上を期待する。
DHLサプライ・チェーンは、全社規模での業務デジタル化戦略を進めている。そのなかには、ロボットやドローン、自動運転車の活用も含まれる。同社は、従業員訓練用模擬化にもスマートめがねを使っている。
【https://digirupt.io/dhl-expanding-use-of-google-glass-for-augmented-reality-enhanced-warehouse-logistics/】