Friday, June 07, 2019 10:15 AM

出荷作業の精度と生産性をスマートめがねで向上

 ギリシャにあるコカ・コーラ・ボトリング会社コカ・コーラ・ヘレニック・ボトリング・カンパニー(Coca-Cola Hellenic Bottling Company=HBC)は、配送センターの出荷作業に身体装着端末を活用して作業効率を向上させた。

 コカ・コーラHBCは、年間200万箱以上を出荷しており、ギリシャのテッサロニキにある配送センターでは、12人の出荷作業担当者が、顧客からの注文に応じて商品パレットを荷造りしてトラック輸送のできる状態にまとめている。

 アメリカン・ジャーナル・オブ・トランスポーテーション誌によると、その作業過程で活躍しているのが、身体装着技術を開発するユビマックス(Ubimax)のスマートめがね「エックスピック(xPick)」ソリューションだ。作業員たちはそれを使うことで、倉庫内から取って来る必要のある商品と数量、その保管場所を視界内に映し出すことができるため、確認作業を省け作業効率を大幅に向上させた。

 必要な商品を集めた作業員は、パレットの上部に付けられたQRコードをスマートめがねのカメラでスキャンして、作業の完了を確認する。その間、作業員の両手がふさがれることはない。

 作業員に表示される情報は、コカ・コーラHBCが使っているSAPシステムから取得されており、注文情報と連動している。そのため、たとえば注文変更があれば、スマートめがねの表示情報も同時に更新される。

 コカ・コーラHBCは、同技術の導入後最初の1ヵ月で作業精度99.99%を達成し、作業実績を6〜8%向上させた。

 そういった業務改善は、顧客満足度の向上につながるだけでなく、作業員の満足度も高める効果がある。同社では、同システムを導入する前に、音声で指示する別のシステムをはじめ複数の技術を現場作業員らが実際に試した結果、作業員らがエックスピックを選んだ。

 同社は、今後さらに2ヵ所の事業所でエックスピックの導入を予定しており、2019年内にはさらに5ヵ所にも導入される可能性がある。

https://www.ajot.com/news/coca-cola-hellenic-bottling-company-productively-implements-vision-picking-with-smart-glasses