Monday, June 17, 2019 9:54 AM
司法省、Tモバイルとスプリントの合併承認に接近か
米司法省の独占禁止法局は、米携帯電話サービス業界3位のTモバイル(T-Mobile)と同3位のスプリント(Sprint)による合併計画の承認に近づいているもよう。早ければ来週にも承認される可能性がある。匿名希望の複数の関係筋が取材に答えた。
フォックス・ビジネスによると、独禁法局との交渉の大詰めを迎えているTモバイルのジョン・ルジェールCEOとマルセロ・クローアCEOは、合併承認を得るために、無線周波数帯やスプリント傘下の前払い式携帯電話サービス会社ブースト・モバイルを売却する計画を明示している。両CEOは、それらの資産を売却する意向を連邦通信委員会(FCC)にもすでに伝えている。
司法省独禁法局は、合併によって市場寡占化が進まないかどうかや、合併が健全な市場競争を阻害しないかどうかの観点から合併計画内容を審査し、FCCは、合併によって消費者に不利益がもたらされないかどうかの観点から審査する。
FCCのパイ委員長は、資産売却を前提に両社の合併計画を承認する考えをすでに示したことから、司法省独禁法局による審査に関心が集まっている。
両社の資産の買い手としては、衛星テレビ放送サービス大手ディッシュ・ネットワークやケーブル・テレビ・サービス大手チャーター・コミュニケーションズ、地域携帯電話サービス会社アルティスUSAが有力候補と位置づけられる。
一方、Tモバイルとスプリントの合併計画は先日、10の州政府および特別区の司法長官らによって提訴されたことから、両社は別の戦いに直面している。原告側は、両社の合併によって現在の4大キャリヤー体制が3大キャリヤーになるため、これまでの市場競争の構図が変わり、両社のサービス加入者らの払う月額利用料金が上昇すると主張し、合併計画の差し止めを求めている。
【https://www.foxbusiness.com/media/t-mobile-sprint-ceos-lead-negotiations-as-doj-nears-a-decision】