Friday, August 30, 2019 10:14 AM

医療品の供給網管理に人工知能を統合

 病院向け資材の在庫や供給網の管理に役立つプラットフォームを提供する新興企業シフト(Syft、ロンドン拠点)は、病院向け供給網プラットフォームに人工知能技術を組み込み、各種の新機能を追加した。

 PRニューズワイヤーによると、同社が構築した人工知能アルゴリズムは、現行のシフト・シナジー・プラットフォーム(Syft Synergy Platform)4.1に統合され、コストや患者の状況に関連するデータを利用して供給網管理の意思決定を支援する。

 医療業界向けコンサルティングを手がけるセイジ・グロウス・パートナーズ(Sage Growth Partners)が病院経営幹部を対象に2019年に実施した調査では、回答者の98%が供給網管理を優先順位の高い課題に挙げ、97%が、分析技術を使えばコストを削減できると考えていたことが判明した。

 その反面、多くの病院は、供給網最適化の専門技術を持っておらず、表計算ソフトウェアでデータを管理して統計的な取り組みによって意思決定を下していることが多い。その結果、多くの病院は、症例別や医師別、治療法別といったくわしいコストを把握できていないのが現状だ。

 シフトは、2019年に入ってから供給網管理ソフトウェアを2度更新し、オラクル(Oracle)製品「供給網管理クラウド」とも統合した。

 機械学習を活用するシフト・プラットフォームの新機能では、医療品需要を予想でき、情報が入ってくるごとにアルゴリズムが継続的に需要予想を更新する。

 「2019年初めの調査では、回答者の63%が供給網分析に明らかなROI(return on investment)を確認できた。その割り合いは人工知能技術の活用によって100%に達するだろう」と、シフトのキショア・バラ最高技術責任者は述べた。

https://www.prnewswire.com/news-releases/syft-adds-ai-capabilities-to-its-real-time-supply-chain-analytics-platform-300903534.html