Wednesday, September 04, 2019 10:37 AM

グーグル、想執事端末市場で3位に転落

 世界の自然言語処理人工知能仮想執事端末(スマート・スピーカー)市場は、2019年第2四半期(4〜6月)に前年同期比55.4%成長し、出荷数が2610万台に増えた。

 テッククランチ誌によると、同市場を開拓したアマゾン(Amazon)が660万台を出荷して首位を維持した一方、アマゾンを猛追してきたグーグル(Google)は430万台で2位から3位に後退し、中国の百度(Baidu)が驚異的な3700%増を記録して450万台を出荷して2位に浮上した、と調査会社キャナリスが報じた。

 ただ、百度の躍進は、中国内市場の拡大にあと押しされたもので、中国外市場ではグーグルが2位を堅持しているとみられる。しかし、スマート・スピーカー市場が全体で55%以上の成長を記録したにもかかわらず、グーグルは20%弱のマイナス成長を強いられたため、急激な不振に直面しているといえる。前年同期の出荷台数ではグーグルがアマゾンを抑えて首位だった。

 グーグルの不振は、傘下のスマート室温調節器大手ネスト(Nest)のブランドとしてスマート・スピーカー「グーグル・ホーム」を同期に再出発させたことが要因、とキャナリスは分析している。また、グーグル・ホームの機能を長期にわたって更新していない点も、競合製品群に消費者を奪われた原因とみられる。

 百度は期中に、中国内だけで1260万台を出荷した。同社の米国市場向け出荷数は610万台だったため、世界最大のスマート・スピーカー市場である米国への出荷数より自国向け出荷数のほうが2倍以上も多かったことになる(上位ベンダーらの出荷台数と成長率については、後述の「スタッツ」を参照)。

https://techcrunch.com/2019/08/26/google-falls-to-third-place-in-worldwide-smart-speaker-market/