Thursday, September 05, 2019 10:11 AM

東レ、エアバッグ縫製メーカーを買収

 東レはスウェーデンのエアバッグ縫製メーカー Alva Sweden AB(ASE、CEO:Lars Westerlind)、同社子会社であるAlva Confeccoes S.A.(ポルトガル)、Alva Tunisia SA(チュニジア)を買収する。買収額は40億円で、年内に買収を完了する。

 これまでの原糸、基布の生産からさらに縫製段階まで事業領域を拡張し、競争力強化を図る。

 世界のエアバッグ市場は需要拡大が続き、自動運転など先進技術の進展による車内空間の劇的な変化に伴い、次世代エアバッグでは高性能化への要求が一段と高まっている。

 東レのエアバッグ事業は、原糸3極(日本、タイ、メキシコ)、基布6極(日本、タイ、中国、チェコ、インド、メキシコ)のグローバル拠点がある。原糸・基布一貫による競争力と、全ての拠点から同品質の基布を供給できる生産・販売体制を武器に、事業拡大を推進している。

 Alvaは1997年から欧州でエアバッグ縫製事業を展開しており、最新設備を活用した独自の縫製技術や生産ノウハウ、コスト競争力は、欧州の有力モジュールメーカーから高い評価を得ている。

 東レはこれまでも基布供給を通じてAlvaと良好な関係を築いてきた。縫製事業への参入を通じた一貫型事業の高度化を加速することにした。

 買収により、モジュールメーカー、自動車メーカーとの取り組みが強化され、最新のエアバッグ開発動向や顧客ニーズを捉える。