Thursday, October 03, 2019 10:18 AM
UPS、目視範囲外でのドローン運用の認可を取得
物流サービス大手のUPS(United Parcel Service)は1日、米国内初のドローン航空便運用認可を連邦航空局(Federal Aviation Administration=FAA)から取得したことを明らかにした。FAAがその種の認可を出したのは今回が初めて。
ロイター通信によると、UPSはそれによって、ドローンによる配達の商業展開においてアマゾン(Amazon)やアルファベット(Alphabet)といったオンライン小売大手らとの競争で優位に立てる。
FAAは、UPSのドローン事業子会社フライト・フォーワード(Flight Forward)にパート135スタンダード(Part 135 Standard)という認定(認可)を発行した。同認定は、たとえば病院や大学といった特定の大型施設への無人空輸(配達)を全面的に許可するものだ。
したがって、一般世帯向けのドローン配達はまだしばらく先のことになる。それでも、目視範囲外でのドローン飛行が禁止されている米国において、今回の認定は大きな前進だ。
UPSはそれを受けて、ノース・カロライナ州のウェイクメッド・ヘルス&ホスピタルズ(WakeMed Health & Hospitals)との提携を拡大し、試験運用で使ってきたドローン便を倍増させる。
「われわれは、ドローン1機で1日あたり20便以上の配達需要を簡単に得られるだろう」とUPSのスコット・プライス最高戦略&変革責任者は話した。
フライト・フォーワードのドローン操縦者は、今回の認可によって複数のドローンを一人で操作できるようになる。
アルファベットの子会社であるウィング(Wing)は少し前に、単独ドローン操縦(一人の操縦者が1機のドローンを遠隔操作)による空輸サービスの認可を米国で初めて取得し、バージニア州ブラックスバーグ地域の一般世帯を対象に試験運用を実施中だ。
一方、アマゾンでも、ドローンの試験運用に関する複数の認可をすでに取得しているが、UPSが今回認められた規模での試験は許可されていない。
【https://www.reuters.com/article/us-ups-drones/big-drone-on-campus-ups-gets-u-s-government-okay-for-drone-airline-idUSKBN1WG475】