Thursday, October 17, 2019 9:34 AM
アマゾン、グーグルが牛耳る検索広告市場を侵食か
グーグル(Google)は、米国内のオンライン検索結果連動型広告(検索広告)市場での圧倒的最大手だが、調査会社イーマーケター(eMarketer)の最新の調査によると、同市場でアマゾン(Amazon)の成長が著しく、今後2〜3年ほどでグーグルの支配力がアマゾンによって弱まり始めると予想される。
CNBCによると、米国の検索広告市場は2019年に18%成長し551.7億ドルに達する、とイーマーケターは予想する。その73.1%をグーグルが牛耳ると見込まれる。額にすると403億ドルになる。一方、アマゾンの検索広告事業は2018年に30%近く成長し、2019年には70.9億ドルを稼ぎ、12.9%の市場占有率をにぎると予想される。アマゾンは2021年まで年間15.9%で成長し、グーグルの占有率は2021年に70.5%に縮小する、とイーマーケターは予想する。
アマゾンは、検索広告プラットフォームとして2018年にマイクロソフト(Microsoft)を抜いて2位に浮上した。同市場では、4位にベライゾン・メディア(Verizon Media)、5位にイェルプ(Yelp)が続くが、ベライゾン・メディアの占有率は2%、イェルプのそれは1.8%で、同市場は、実質的にグーグルの1強とアマゾンおよびマイクロソフトの計3社で96%以上が占められる。
アマゾンの検索広告事業は、消費者がアマゾンの小売サイトで商品検索する際に、売り手(アマゾン・サイトで小売りする販売業者ら)が検索結果のなかで自社商品を目立たせるための各種の検索結果表示条件を入札して購入することで広告収入を稼いでいる。
アマゾンは、検索広告サービス事業を2018年に簡素化して「アマゾン・アドバタイジング(Amazon Advertising)」と新たに銘打って、同事業の強化にあらためて注力し始めた。同社はそれにともなって、デジタル広告技術新興企業シズメック(Sizmek)から広告サーバーおよび最適化事業部門を5月に買収し、広告の出稿場所最適化や効果測定機能、データ分析にもとづく標的個人化機能を組み込んで、検索広告事業のさらなる拡充に注力している。
【https://www.cnbc.com/2019/10/15/amazon-is-eating-into-googles-dominance-in-search-ads.html】