Wednesday, October 30, 2019 10:00 AM
ウォルマート、フィンテック新興企業育成に注力
小売店チェーン最大手ウォルマート(Walmart)は29日、金融サービス会社グリーン・ドット(Green Dot)との提携関係を拡大するとともに、小売業と消費者向け金融サービスに照準したフィンテック新興企業の育成を加速させるテールフィン・ラブズ(Tailfin Labs)を共同創設する計画を明らかにした。
グリーン・ドットは、ウォルマート・マニーカード(MoneyCard)というクレジット・カードのようなサービスの運営と管理をウォルマートに代わって実行している。両社は今回、その協業関係を7年延長することで合意した。
テッククランチ誌によると、両社が共同で立ち上げるテールフィン・ラブズは、複合販路の小売業務と事業主および消費者向けフィンテックを迅速に統合できるようにするソリューションの開発を支援する新興企業らの育成を加速させることを目指す。
フィンテック(fintech)とは、ファイナンシャルとテクノロジーの2語を合体させた造語で、金融業務向けの技術やソリューションを意味する。
両社は、フィンテック新興企業育成事業を運営するにあたって、グリーン・ドットが開発した「バース(BaaS=Banking-as-a-Service)」(サービスとしての銀行業)プラットフォーム上で構築された各種の製品を活用する。
両社は、フィンテック新興企業の革新や成長をテールフィン・ラブズによって支援することで、小売業向け革新的フィンテック・ソリューションの開発を刺激し、また、事業主や消費者向けのフィンテックの開発を加速させることで、モバイル支払いやデジタル送金といった金融サービスの迅速化や手数料無料化(または低価格化)を実現したい考えだ。
両社の動きは、同分野最大手のペイパル(PayPal)に挑戦する新興企業の台頭を刺激するものであり、伝統的銀行サービスの市場をさらに侵食する可能性を大きくする。
【https://techcrunch.com/2019/10/29/walmart-and-green-dot-to-jointly-establish-a-new-fintech-accelerator-tailfin-labs/】