Thursday, November 14, 2019 9:35 AM
フォームラブズ、歯科治療専用の立体印刷機を発表
立体印刷ソリューション開発の新興企業フォームラブズ(マサチューセッツ州サマーヴィル拠点)は、歯科治療専用の立体印刷機「フォームラブズ・デンタル(Formlabs Dental)」を市場投入する計画だ。同社はそれにともなって、歯科治療で多用される材料の樹脂供給業者を買収する。
フォームラブズは、溶融堆積モデリング(Fused Deposition Modeling=FDM)ではなくステレオリソグラフィー(Stereolithography=SLA)を採用している。つまり、紫外線レーザーを精密に照射して樹脂を正確に成形する手法だ。FDMは、金属の塊を加熱してやわらかくし、銃口のようなノズルからそれを噴射して積層造形する。
テッククランチ誌によると、同社がこのほど発表した「フォーム3b(Form 3b)」という歯科専用立体印刷機は樹脂を印刷材料とし、歯科医院の立体印刷班向けのソフトウェアと歯科医向け立体印刷訓練サービスと一緒に提供される。
歯科治療業界は、同社の立体印刷機市場の一つだ。今回、歯科治療を専門とする機種とソフトウェアを市場投入することで、フォームラブズは同市場の開拓をさらに強化する路線を打ち出したことになる。
同社はそれにともない、同社にとって最大の歯科用樹脂供給元であるスペクトラ(Spectra)を買収する。フォームラブズは、2012年の創業以来、スペクトラと取り引きしてきた。スペクトラを傘下に収めることで、歯科向け樹脂の品質向上と調達を安定化させる。
スペクトラは、米食品&医薬品局(U.S. Food and Drug Administration=FDA)の認可を取得した無塵室を整備するのに100万ドル以上を投じ、医療向け高品質樹脂の供給会社としての地位を確立した。スペクトラの樹脂を使う医療機器メーカーや立体印刷機メーカーは、フォームラブズによる買収後も引き続きスペクトラから樹脂を調達できる、とフォームラブズは話した。
【https://techcrunch.com/2019/11/12/formlabs-is-making-a-3d-printer-just-for-dentists/】