Friday, November 22, 2019 9:00 AM
ベライゾンとスナップ、AR実用化に向けて提携
ベライゾン(Verizon)とスナップ(Snap)は、5G接続を使った拡張現実(augmented reality=AR)の機能をめぐるプロジェクトで提携した。両社は、デジタル物体を実世界の風景に重ね合わせて表示する機能を広告主や利用者に提供する計画だ。
CNBCによると、スナップは、モバイル・メッセージング・アプリケーションのスナップチャットにAR技術を応用し、実際の場所の風景とデジタル・コンテントを重ねる「ランドマーカー・レンジズ(Landmarker Lenses)」という機能をすでに実用化している。たとえば、人気のテレビ・ドラマ「ゲーム・オブ・スローンズ」をテーマにしたランドマーカー・レンズの場合、ニューヨーク市のフラットアイロン・ビルディングがドラゴンの宿る場所として使われている。
スナップはまた、デジタル空間を利用者が歩き回れるようにする「ポータル・レンジズ(Portal Lenses)」という機能も提供している。グッチが最近に投入した販促キャンペーンでは、この機能が使われた。
そういったAR機能はこれまでのところ数少ない。スナップは、ベライゾンとの提携を通じて同機能を普及させることをねらっている。両社は、ライブ催事を体験できるような方法を提供していきたい、と説明した。5Gによって速度や品質が向上していることから、ARを使ってみたいと思う利用者が今後増える、と同社は見込んでいる。
スナップのエヴァン・スピーゲルCEOは、ARが「地域社会に真の一体感をもたらし、同時に広告主に真の結果をもたらす」ことから「自然な成長機会」だと説明した。
また、5GとAR技術を応用した新種のモバイル広告技術が可能となり、新たな商品広告やブランド広告の市場を生み出す可能性もある。
両社の同提携は、共同販促の意味合いもある。ベライゾンは提携のもと、5G対応のスマートフォンにスナップチャット・アプリケーションをあらかじめインストールして販売していく計画だ。
ただ、ベライゾンの「5Gウルトラ・ワイドバンド(Ultra Wideband)」サービスを利用できるのは現時点で18都市に留まっている。その数は、2019年末までに30都市以上に増える予定だが、5G対応のスマートフォンの普及率はまだ高くない。
【https://www.cnbc.com/2019/11/21/snap-and-verizon-partner-on-5g-driven-ar-as-snap-eyes-ads-growth.html】